「70代以降は1カ月でも油断したらアウト…」急に要介護になる人に共通する”ある失敗”【2022下半期BEST5】
「ダラダラ生活」「前頭葉の萎縮」「意欲の低下」負のスパイラルの怖さ
実は、この「意欲の低下」こそ、老化でいちばん怖いことなのです。病気やけがをきっかけに老け込んでいくということもありますが、加齢とともに意欲の減退が要因となって一気に年老いていくのです。
こうした「意欲の低下」が顕著になるのが、まさに70代といえます。つまり、70代から80代に向けて元気に過ごすことができるかどうかは、「70代においていかに意欲の低下を防ぐか」にかかっているのです。
「70代以降は1カ月でも油断したらアウト…」急に要介護になる人に共通する”ある失敗”【2022下半期BEST5】
「ダラダラ生活」「前頭葉の萎縮」「意欲の低下」負のスパイラルの怖さ
タイムラインでも書かせていただきましたが、今日は現役を退かれた後も意欲的にお仕事をされていた男性についてお話をさせていただこうと思います。
いつも素敵な笑顔で元気よく声を掛けて下っていたのですが、5年ぶりに再会してみると顔つき・目つき?が弱々しいと言いますか、視点が定まらないというのでしょうか。
時折笑顔でお話し下さるのですが、明らかに以前とは異なる印象にとてもショックを受けました。
奥様とご一緒でしたので奥様にそれとなく様子を伺うと「家の中にばかりいるから連れ出すようにしてるのよ」と、、、
精力的に活動をされていらっしゃいましたが、定年後に就いたお仕事を辞められてから異変を感じられるようになったのだとか。
多趣味な方でアクティヴシニアの目標のような方だっただけに信じることはできませんでしたが、このままではいけない!ということから週2回お二人で外出されていらっしゃるそうですが、意欲を取り戻すことはできていないご様子。
年齢的なことによる喪失感がさせることだと思いますが、とても明るくて積極的に人と関わる方でしたので”精神的フレイル”の身近さ、怖さをつくづく感じました。
多趣味な方でキャンプによくお出掛けをされていらっしゃいましたが興味を示されなくなったのはその頃からのようでキャンピングカーは車庫で眠ったままだとか、、、
新しい車両への買い替えもやはりその頃には興味が失せてしまわれたよう。
裕福なご家庭ですので費用的な問題によるものではないようですが意欲の低下がさせるのでしょうね。
趣味は寸暇を惜しんでやるから面白い!
現役時代はオシャレだったが身なりは構わなくなり、頭は真っ白。がっくり老け込んだように見える。「会社にいたときはモーレツに忙しくて早く定年にならないかなと思っていたんですが、いざ定年になるとね、勤めていたときのほうが仕事も趣味も充実していましたね」とさびしそうにポツリ。趣味というのは寸暇を惜しんでやるからこそ面白い。忙しいときは熱中してやったが、いつでもできる生活になると「つまんねーや」ということになる。
人間は厄介な生き物で、まったく自由で制約がない生活より、多少制限があったほうがやる気になるものだ。ストレス解消の趣味はつかの間の余暇にやるから楽しいのであって、生きがいにはならない。仕事を辞めればその必要もなくなる。
趣味は寸暇を惜しんでやるから面白い!
ゴルフなど、現役時代に楽しんでいた趣味などもそうですが、いつでもできる生活を迎えると気持ちが離れてしまうという方は多いよう、、、
キャンプ仲間とのお付き合いも疎遠になってしまったようで、早めのケアをされたようですが遅かったのかも知れません。
定年と同時にボランティア活動はされていらっしゃるようですが、遣り甲斐・生き甲斐とでもいうのでしょうか。
「70代以降は1カ月でも油断したらアウト…」急に要介護になる人に共通する”ある失敗”【2022下半期BEST5】
「ダラダラ生活」「前頭葉の萎縮」「意欲の低下」負のスパイラルの怖さ
お仕事から離れてしまったことでバランスを崩し、一気に老いが進んでしまったのかも。『1カ月でも油断したらアウト』というのは決して大げさではないように感じるんですね。
会話のレスポンスもリアクションもかなりの衰えを感じましたし、会話にかみ合わない部分もみられたり明らかにMCIという感じ。
定年から5年。
こうした衰えは3年前からとのことで、こうした異変が70歳を目前に起きてしまう怖さというか、脆さというのでしょうか。
怖くなってしまいましたが、振り返って考えてみると私の周囲ではこうした方が多かったように感じていて、喪失感をどう紛らわせるのか。ということもそうですし、この方の場合、寄り添ってくれるご家族に恵まれていらっしゃる訳ですが、そうでない方の場合、戻れなくなってしまうほどの異変を感じてから対策を始めることになってしまうでしょうし、この場合、厳しい結末になってしまう可能性も高くなってしまうでしょうしね。
生活に影響を与える外部の要因や条件のことを環境要因と言います。うつ病の原因になりやすい環境要因の例としては、「大切な人の死や離別」「仕事や財産などの喪失」「人間関係の悪化」「家庭内のトラブル」などが挙げられます。また、就職や退職、転勤、結婚、出産、離婚などのライフイベントも、うつ病のきっかけとなりやすい環境要因です。
私自身、喪失感を日々感じるようになる年齢に近づいてきたこともありますし、古くからの知人でも喪失体験による意欲の低下。
それに伴う”実年齢とは異なる老い”を感じる方も多くいらっしゃいますしね。
ちょいカラサロンをご利用下さっている方はこうしたことを乗り越えて来られてきた方がほとんどで、日々の運営を通してお勉強をさせていただいています。
<連載> 今すぐできる終活講座
ふつうのシニアがやるべき自己投資 それは健康管理と医療にお金を使うこと
自分らしいお金の使い方⑨
最後になりますが、老後に於ける費用的不安・計画?もおありと思いますが、肉体的・精神的健康の維持に投資(時間・費用)は惜しまず行うことはとても重要なことだということを書かせていただいて終わろうと思います。
回想法とは?近年認知症の進行に対する効果が確認されている【回想法】について解説します。
ご家族との会話の中でも、その特徴が顕著に現れてしまうため、話がかみ合わなくなり、そのうち会話自体をお互いが億劫と感じてしまい「喋る機会」を失って認知症が悪化してしまうことが見られています。近年では認知症の効果的な治療薬も続々と現れていますが、薬だけで進行を抑えることは難しいのも現実です。
家族だからこそ「喋る機会」を失ってしまうということがあるのかも。