『シャワーを浴びても私は水を弾くけど、ママは弾かないよね!』
コロナ前のお話ですが、念願のお店をオープンさせた若いママさんの一言。
10代の頃から夜のお仕事一筋に頑張ってこられたようですので、きっと力が入り過ぎていたのだと思います。
とても美人なママさんでしたが、残念なことにコロナ禍の厳しい状況を乗り越えることができないまま撤退をされてしまいました。
工藤静香さん風とでもいうのでしょうか。
彼女を慕うファンによく見られるようなお客様のご利用が多かったように思います。
冒頭の発言はお店をオープンさせた直後、ご挨拶に来て下さったときのものですが、勝気というのか、言葉を知らないというのでしょうか。
私たちは性格の悪さを感じることはありませんでしたが、あまりのストレートな物言いに夜の世界での評判はあまりよくなかったように思います。
そのストレートさと勝気な部分は無邪気さから来るのかもと、個人的には好意を感じていただけに廃業の判断をされたことをとても残念というか、大きなショックを受けましたが、お店の方針も違えば考え方も異なるでしょうし、何より10代の頃から夜のお仕事をしているという強い自負オーラは全開でしたしね。
駆け出しの私たちには何もできることはなくて、子供をそっと見守るというのでしょうか。
そんな気持ちでお付き合いをさせていただいていました。
若くて美人のママさん、スタッフが在籍するお店の撤退は私たちにとって悲しい出来事でしたが、当時はコロナに振り回される毎日。
どうすればお客様にご来店をいただけるのか。という話をママと繰り返す中で、私たちの目指す方向に問題というのでしょうか、元々、お婆さんには夜の世界が向いていないことを感じ続けていたこともあり、夜の世界で戦うという考えを捨てて、宿泊業におけるサービスを目指すことならできるかも。ということから、まずは民宿から始めてみようと。😅
コロナの分類が変更される少し前のことでした。
今日は彼女のお話ではなく、当時、私たちは何を必要だと考えたのか。
行き当たりばったりの私たちですが、そんなお話をさせていただこうと思います。
動画はかなり以前のものですが、夜のお仕事未経験の私たちがイメージするのはこのような世界。
お店を始める前に旅行先などで夜のお店を利用したことはありますが、その土地に合わせた営業方法の差はあっても、動画の延長線にあることは日本全国どこも変わらないように感じたんですね。
クラブと呼ばれるお店もあれば、ラウンジ・キャバクラ、スナックなど、形態の差はありますが、いづれも延長線にあるということ。
女性がお客様をおもてなしするということも同じで、そのお店それぞれの考えによって運営をされているということだと思います。
風俗営業に分類されなくても、魅力的なママさんが経営されているお店が多いようにも感じていて、消費期限切れの私たちがそうした世界で生き残ることは難しいという判断から、オープン当初はカラオケを主体としたお店として運営。
しばらくはそれを続けていましたが、精神的にも体力的にも困難ということから、前回お話をさせていただいたようにスナックという形に変更をして、新たにスタートをすることにしました。
高齢の私たちがスナックを始めるというのは、魅力的なママさんが多い世界というとこともありましたので、お客様に選択肢の一つに加えていただきたいと思いつつ、まったく自信がなくて、スナックを名乗らず、それに近いイメージは何だろうということから、スナック・バーと名乗ることにしました。
ですが、店内はキャバクラだったものを半居抜き状態でお借りたということもありますし、改装をする余裕もなかったことから看板を掛け替えただけでしたので、リスタートしたことをお客様に受け入れていただくまでに時間もかかるでしょうし、形態変更の判断はお客様それぞれにお任せしましょう。 ということで『ちづる』と店名だけの表記としてご案内をさせていただいてきました。
ですので『ここのカラオケボックスは』という方もいらっしゃいますし、『スナックとは違うよね』『ここはなんていうジャンルなんだろう』など、今でもご質問をいただくことがあります。
女性の接客係がおもてなしをさせていただくことに変わりはありませんので、お客様それぞれの解釈にお任せをしていますが、先ほどもお話をさせていただいたようにお店として存続をさせるためには、夜の世界の中にいてはいけない。
私たち自身が商品として消費期限が切れていることもそうですが、夜の世界の慣習的なことも私たちの性格、考え方に合わないことも多くあって、そう考えた時、夜の世界で戦ってみても勝ち目はなくて、目標にすべきものは民宿などの宿泊施設が適しているのかもと思い、コロナ禍において考え方自体を根本から改めることにしました。😅
これは私たちの心構えだけのこと。
ご利用を下さるお客様にはスナックのままで良いのですが、私の偏見ということもあると思います。
お客様が積極的に望むことのないシャンパンなど、高価なお酒を色恋をベースとしてお客様の闘争心を煽るとでもいうのでしょうか。
最近のホスト問題では『推し』と呼ぶようですが、お目当ての女の子へのアピールとしてボトルを入れていただくなどは、私たちが目指すものとは大きく異なる世界のもので、誕生日のイベントなどもそうですが、それをキャッシュポイントにするようなことのないこと。
お客様ご自身がお楽しみをいただくことが何よりも大切なことだと思うのです。
こちらも一種の闘争心の煽りのひとつだと感じていますが、お誕生日など、過剰なまでのお祝いをされる業種は芸能界のような華やかな世界と夜の世界ですものね。
売上がなくては店舗運営を続けることは出来ないわけですが、これはお客様にご満足をいただくことではじめて頂戴できるもの。という思いから、ちづるではお客様に必要以上の負担となるイベント、お酒のご用意をさせていただくことはございません。
ですので商品、キャッシュポイントとなるのは会話ということですが、会話を主体とした接客・接遇を以て売上とするというのは、キャッシュポイントのほとんどないちづるではキャストドリンクを頂戴することと考えていて、これについて将来的に無くすことはできないか。 代わりの方法はないか。と模索を続けているところですが、現在の街の弱々しい状況ではまだまだ先になりそうです。
私たちの力不足にお付き合いを下さいまして本当にありがとうございます。🙇♀️
ですが、それではいけませんので、どう価値を上げていくか。を日々の目標としています。
私たちの目指すものはホテルに学ぶことが多く、やはり、私たちには夜の世界は全く向いていなくて、社交飲食店ではありますが、飲食を通したサービス・接客業しか道はないのかなと、、、
民宿からビジネスホテルになれるよう頑張りたいと密かに思うのでした。💪