訳アリ。Ⅱ

採用には至らなくても求職者のあまりの覚悟のなさから怒りながらの更新になってしまいましたが、
更新後、反省を兼ねて考えてみたんですね。

状況を変えたいという思いからの転職動機という場合、それなりの覚悟をしなくてはならないと思うのです。

ちづるは自主性を重んじてきたこともありますが、私たち自身、夜のお仕事は初めてということもありますし、一般的な会社の求人、採用に関わったことはありましたが、夜のお仕事での求人、採用ということではその経験しかありませんでしたので、お昼の会社でも訳アリという方はいましたが、夜のお仕事でこんなに訳アリが多いことに驚きと落胆。

それを感じています。

開業から8年、コロナがありましたので、実質4年しか営業の経験はありませんが、
その中で採用した9名すべてが俗にいう訳アリだったか。と言えばそうではありません。

大学生が卒業するまでの間、お小遣いが必要ということでお手伝いに来てくれたこともありますし、
自身の夢を叶えるために率のよい夜のお仕事を選択したという子もいました。

もう一人は精神的にあまりにも弱く、一般社会になかなか馴染むことができない。
けれど、生活をしていくために率の良いお仕事ということで来てくれた子もいます。

現在、働いてくれている二人のスタッフもそりなりに訳はあったと思いますが、
それをきちんとクリアにしたうえで、やはり率の良いお仕事ということで夜のお仕事を選択したということだと思います。

ですので9名のうちの約半分は私の思う訳アリではない訳ですが、
それぞれの事情ということでいえば訳アリに分類されるというか、そういった目で見られるということなのでしょう。

全ての求職者、従事者が訳アリという訳ではないことを書いておかなくてはと思い、更新をしています。

また、採用をする立場として思うことは報酬が高い分、我慢して働きなさい。ということではありません。

先日、スタッフとお話をした時のことですが、より良い接客、接遇をしなくてはいけないのはなぜか。
そんなお話だったと思います。

『ちづるの売上が上がるからですか』という答えでしたが、そうではありません。
お客様にご満足いただけることで、次回のご利用に繋がるという意味では間違ってはいませんが、
より良い接客、接遇を行うためには頭をフル回転させなくてはなりませんし、
フル回転させてみたとしても、経験の不足から思いつかないことだって多くあると思うんですね。

より良い接客、接遇を提供しようとすることで自分自身が高まることになる訳ですが、
辞めていく際、これをこれを返してね。とお願いしたところで、その人が身につけたものですから、
返せるはずがありませんものね。

お行儀作法であるとか、所作であるとか。
気配り、配慮、気遣い、思い遣りの心はその人のもの。

単に給仕だけであれば、それは次のお仕事、お付き合いや結婚で役に立つことは殆どないと思いますが、
先に述べたことと心構えということは、その後の人生において役に立つと思うのです。

それは私自身の経験からそう思う訳ですが、
お仕事はやることは違っても、お仕事をする前の心構えということでは大きく変わりはありませんし、
人と関わる場面も多くありますから、気遣いや思いやりの心を磨いておくことは損になるどころか、
役に立つことが多いと思うのです。

これは決してキレイごとなどではありません。

過去のお仕事の経験、人間関係の経験が今のちづるを運営していく上で役に立っていることはたくさんありますし、
その経験が売上を確保することに繋がっている訳で、単に時間給を追いかけるのではなく、
そういった返すことのできない利益も自分自身のためにすべきだと思うのです。

ですので、自分自身のスキルアップのために頑張ることがお客様へのより良い接客、接遇に繋がり、
それがお店全体の利益にも繋がる。

その利益をどう配分するか。ということですが、ちづるはそれをお客様とスタッフにより多く還元することで
コロナ以降も営業を続けさせていただけているのだと思うのです。

利益配分が良くなければ不平、不満が蓄積してどこかのタイミングで爆発してしまいますものね。

ですので、働くことはお店やお客様のため。これはスローガン的なものだと思うのです。
まずは働く人自身が抱えているそれぞれの『訳』事情から早く解放されること。すること。させることで、
そこが接客、接遇のスタート地点。

そう考えていただくと分かりやすいと思います。

『あそこはお客が飲む以上に勝手に飲むんだよ』というお話を伺ったことがあります。
『ウトウトしている間に何十曲も歌ったことになってた』というお話もありましたし、
お店の不誠実な営業姿勢による不満を伺うことも多くありますが、どうでしょう、、、

お店としてはその対価として色恋的雰囲気を提供している。という考えの上でのことだと思いますが、
そこに通い続ける方は良いとしても『二度と行かない』という方もいらっしゃって、
その意味においてはお腹が空き過ぎている。つまり、訳があり過ぎることで自分自身の利益追求に走ってしまうと良くない結果になる。ということだと思います。

それほどの訳アリさんには即時、辞めていただかなくてはいけませんが、
そうでなければ、店側としては報酬を高めに設定することで空腹を和らげる必要がある。そうも思うのです。

お腹が満たされることで余裕も出ますしね。
その余裕の心を接客、接遇に向けていただく。

そのことでお客様にご満足いただくことができる。

私たちはそう考えています。😊

華やか?
私たちはそう思いませんが、利用される方にはそう感じられると思います。

一般的な企業では得ることのできない大きなお金を効率よく得ることができる可能性がある。
ナンバーワンという言葉は承認欲求をくすぐるというか、闘争心に火をつけさせるのかも知れません。

私たちにはその価値はありませんし、価値があったとしても憧れる気持ちにもならなかったと思います。
軽蔑と言えばお叱りを受けてしまうと思いますが、これはその人の考え方や趣味の問題。

ですので、私たちはちづるをこのようなお店にしていきたいとは全く考えていません。
お客様にチヤホヤされる。チヤホヤされるであろう人を採用して売り上げを上げて行きたいとも考えていません。

容姿端麗であることは望ましいよね。ということは思いますが、
そういった恵まれた人?
それ以外では自分自身をより高く売りたい。 良い生活がしたい。 自己承認欲求を満たしたい!

このような人を私たちは全く求めていません。

冒頭の女性も年配の女性もそうですが、容姿端麗であるかはその人の判断によりますが、
それよりも接遇の心を持たれていて、そのような方、それを目指そうと思える方を望んでいます。

これは私たちの理想ですのでこういう人に巡り合う確率は相当低いというか、
場末のスナックでは絶望的だと思っています。

ですが、それを目指してくれる人というか、理解をしてくれる人はいるんですね。

今いる2名のスタッフがそう。

私たち自身の教育スキルが不足していることから、動画のようですよ。とは言えませんが、
帝国ホテルで働くこと。

募集要項を満たす満たさない云々ではなく、通用するか否か。という意味ですが、
どこへ出しても恥ずかしくない? 恥ずかしさは十分あると思いますが、それをクリアさせていく質はあると思います。

偉そうに話している私は意欲はあっても年齢的に、、、😅

ですので、夜のお仕事。職場とちづるは少し違った雰囲気を感じられると思います。
辞められては大変。と私たちがスタッフをチヤホヤすることもありません。
顔色を伺うこともありませんし、することもありません。

ですが、ガミガミということもありません。
もう一段。という時においては必要において厳しい指摘をすることはありますが、
もう一段!を感じることのない人への指摘はありません。

接客、接遇をする上、業務において必要な指摘、教育はありますが、これはどこでも同じこと。

夜の世界でも規模の小さなお店でしたら、それは感じられないかも知れません。
ただでさえ人を集める難しさがありますから、最低限の教育。 お約束事ということだと思いますが、
それではまともな接客、接遇をすることは難しいと思うのです。

本投稿はスタッフに向けたもの。
スナックに興味のある方の目に触れることもあると思いますが、
お店の運営はそれぞれですものね。 ちづるはこういった考えで進めているというお話ですので、
思われることもあると思いますが、失礼がございましたらご容赦ください。🙇‍♀️

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