堪忍袋の緒が切れる。|フキハラが壊す夫婦関係と、晩年に失う大切なもの

ちょいカラサロンでは歌を楽しむだけではなく、
お客様といろいろなお話をすることがあります。

健康のことや、ご家族のこと、毎日の暮らしのことなど、
世間話から始まって、人にはなかなか話せない悩みを打ち明けてくださる方もいらっしゃいます。

本来、そうしたお話をブログに書くものではないと思うのですが、
日々の会話を通して考えさせられることもありますし、

最近、社会的にも関心が高まっている「フキハラ(不機嫌ハラスメント)」により、
悩まれていらっしゃる方もいらっしゃるのではと思い、ブログを書いてみようと思います。

怒鳴らなくても、家の中の空気は悪くなる

先日、タイムラインに書かせていただいたご夫婦のお話の続きです。

ご主人様は、もともと寡黙な方で、
あまり自分から話すこともなく何事にも受け身で、消極的な性格だそうで、
自分の希望どおりにならないと、不機嫌になって不貞腐れてしまうそうです。

大声で怒鳴るわけでもなければ、暴言を吐くようなことはないようですが、
急に黙り込んだり、奥様を無視したりするのだとか…

自分の希望が叶うまで、不機嫌な態度が続くことから家の中の空気が悪くなって、

何か話しかけた方がいいのか。
そっとしておいた方がいいのか。

どうすれば機嫌が直るのだろうか。

奥様はいつもご主人の顔色をうかがいながら過ごされてきたそうです…

これ以上嫌な空気が続くくらいなら、
希望を聞いてあげた方が楽なのかもしれない。

そう思ってしまうのだそうです。

怒鳴らなくても、人を疲れさせる不機嫌ってありますよね。
夫婦関係ということでいえば、パワハラやモラハラのようなものなのかもしれないですね…

ちなみに子供たちは、ご主人様のいないところで、
悟ってちゃん。と呼んでいるそうですが、奥様はそんな冗談が言えないほどの深刻さ。

悟って先回りを続けて来られただけに、とても辛いお話だと思いました。

不機嫌を使って、相手を動かす

最近では、こうした行為が「フキハラ」と呼ばれ、
家庭や職場では数年前から問題視されるようになっていますよね。

誰にでも機嫌のよくない日って、あると思うのです。

疲れている日もあれば、思うようにいかないとき、
不機嫌になることと、その不機嫌を使って奥様を動かそうとすることは全く違いますものね。

自分の希望が通らないからといって、
不貞腐れたり、相手が折れるまで無視したりすれば、
家の中の空気が悪くなりますし、家族の方は気をつかわざるを得なくなってしまうもの。

結局、我慢した奥様が折れてしまう…

そんなことを繰り返して、
ご主人様は希望を通されて来られたようです。

ただ、
たとえ奥様や家族であったにしても、
自分の希望を叶えるために、不機嫌を便利に使うようなことはいけないと思うのです。

これは弱い者いじめと同じ構造だと思うのです。

家族だから、何をしても許される。
長年連れ添ってきた夫婦だから、黙っていても分かってくれているだなんて、

昔ならいざ知らず、
今の社会において、そんなことは通用しないと思うんですね。

家というのは、誰もが安心してくつろげる場所であるはずなのに、
一人が不貞腐れるだけで、家族全員が不快な思いをしてしまうんですものね。

それが何年も、何十年も続いたとしたら、
心から休まる時間なんて、なかったと思うのです。

そんな毎日。
どれほど辛く、疲れることでしょう。

もちろん、ご主人様がどのようなお気持ちだったのか私には分かりません。
ただ、結果として奥様が長年にわたり気をつかい、
ご自分の希望を後回しにされてきたのであれば、やはり考えなければならない問題だと思うのです。

ずいぶん身勝手な話ですよね。

不機嫌ハラスメントする人は「だだっ子」 無自覚なまま弱い者いじめ(朝日新聞)

堪忍袋の緒は、突然切れるわけではありません

毎日のお食事の支度に加えて、お掃除にお洗濯。

家族のためにしてきたことが、いつの間にか当たり前になって、
家族から感謝の言葉も少なくなった上に、ご主人の機嫌まで気にしなければならないなんて悲しいこと。

「疲れ果てたのよ…」

そんな言葉が出てきても、不思議ではないと思うのです。

堪忍袋の緒が切れる、という言葉がありますが、
ある日突然、緒が切れたわけではないのだと思います。

ずっとずっと前から、少しずつ細くなっていたのだと思います。

ご主人だけが気づいていなかったのかもしれません。

何も言わないから、大丈夫。
笑っているから、気にしていない、なんて軽く考えていらっしゃったと思うのですが、
本当に大丈夫だったのでしょうか。

相手が我慢していることと、相手が納得していることは、まったく違います。

ちょうど関西テレビでも熟年離婚についての特集が放送されていました。

長年連れ添った夫婦が別々の道を選ぶ背景には、
日々の小さな我慢の積み重ねがあることも紹介されています。

特に印象に残ったのは、
相手が何も言わなくなったからといって、
夫婦関係がうまくいっているとは限らない、という専門家のお話でした。

関西テレビ|熟年離婚の割合が過去最高に。長年連れ添った夫婦の現実

もちろん、夫婦が別々の道を選ぶ理由は、それぞれ違うと思いますが、
相手が黙っていることを納得してくれているのだと思い込んではいけないのだと改めて考えさせられました。

我慢してきた奥様にも思うところがある

長い夫婦生活を振り返って、
奥様自身、これまでのことを振り返って考えてみたそうです。

何も言わずに我慢することなく、
自分の気持ちを伝えた方が良かったのかもしれない…

不機嫌になるたびに、
折れてしまったこともよくなかったのかもしれない。

そんなことを話されていましたが、夫婦ですものね。

本当は、お互いの気持ちを言葉にして伝え合える関係であればよかったのでしょうけれど
時代ということもありますし、長年続いてきた関係の中で急にできるとは限らないですものね。

話しかけても無視される。
意見を言えば不貞腐れる。

そうしたことが続けば、話し合うこと自体を諦めてしまうこともあると思うのですが、
我慢してきた人にいつまでも責任を押しつけるなんて本末転倒ですよね。

問題なのは、相手が我慢していることに甘えて、
いつまでも不機嫌な態度を繰り返してしまうことだと思うのです。

別々の人生を歩むことに

タイムラインでもお話させていただきました通り、長年の我慢の末に奥様が離婚を決断されました。

これからは息子さんご夫婦の家で暮らし、
一方、ご主人様は一人暮らしを始めることになるそうです。

長年連れ添った夫婦が、人生の晩年になって別々の道を歩むことになるわけですが、
奥様はこれまでの自分の対応を振り返りながらも、離婚を決めてスッキリされたご様子。

「もう、主人の機嫌を気にしなくてもいい」

それだけでも心が軽くなると、話されていましたが、
ご主人の生活は大きく変わってしまうんですね。

毎日の食事も、お掃除も、お洗濯もそうですし、
家に帰れば誰かがいるという、当たり前だった暮らしが当たり前ではなくなってしまいます。
 食卓に残る孤独

一人になって初めて、
当たり前だった暮らしのありがたさに気づくのかもしれません。

ただ、
失ってから気づいたところで、奥様の気持ちは戻らないと私は思うのです。

何十年も積み重なった我慢が一度の謝罪で消えるわけなんてないですものね。
また同じことの繰り返しになると思うと、復縁というのは難しいのかもしれません…

残された人生の時間は、無限ではない

もう一つの大きな問題は、
これからの人生に残された時間だと思うのです。

若い頃でしたら、人間関係が壊れてしまっても、新しい出会いを重ねて、
時間をかけて信頼関係を築いていくこともできると思いますが、

年齢を重ねられたということもありますし、
ご主人様の性格を考えてみると、そう簡単ではなさそうです。

新しい知り合いをつくることと、
心から信頼できる人をつくることは違いますものね。

何十年も一緒に暮らし、喜びも苦労も分かち合ってきた大切な人との関係もそうですし、
人との良いご縁って、一朝一夕にできるものではないですものね。

もちろん、
いくつになっても新しい出会いはあると思いますし、
一人暮らしだからといって、不幸になるとも限らないのですが、

人生の残り時間が短くなっていく中で、
失った関係に代わるような深い信頼関係を新たに育てることって、
そんなに簡単なことではないと思うのです。

特に自分から人付き合いを広げることが苦手な人にとっては、
なおさらかもしれません。

若い頃に人間関係を失うことと、
人生の晩年に大切な人を失うことは、同じではないと思うと、

今そばにいてくれる人を大切にすることはもちろんのこと、
自分の不機嫌を通すために相手を無視したり、自分の希望が叶うまで不貞腐れる…

そんな幼稚で意地悪な気持ちは捨ててしまった方が良いと思うのです。

一人になって初めて奥様の存在の大きさ、ありがたさに気づくのでしょうけれど、
気づいたときには、信頼を取り戻すための時間さえ、十分には残されていないかもしれません…

親しい人ほど、礼儀と感謝を忘れないこと

今の時代、特にそうですが、
長年連れ添ったからといって、どんな関係であったとしても、
我慢して守り続けなければならないわけではありませんよね。

残された人生を穏やかに過ごすために、別々の道を選ぶことだってあると思いますし、
私の周りにも、そうした選択をされた方もいらっしゃいます。

そうした結末を迎えないためにも、
自分の不機嫌が、誰かの我慢の上に成り立っていなかったか。

自分の希望を通すために、相手を困らせていなかったか。
相手が黙っていることを、許してくれているのだと勘違いしていなかったか。

夫婦でも、親子でも、友人でもそうですけれど、
親しい関係だからこそ、礼儀と感謝を忘れてはいけないのだと思いました。

自分の機嫌は、自分で取るもの。

誰かに気をつかわせ、
我慢させてまで、自分の希望を通そうとするのは幼稚なことで、卑怯なこと。

今日もそばにいるからといって、
明日もそばにいてくれるとは限りません。

人生の残り時間が短くなるほど、
失った人間関係を取り戻すことは難しくなっていきます。

「今ごろになって、気づいた……」

ご主人様は、そんな言葉を口にされていたようですが、

そうなる前に。
まだ、そばにいてくれるうちに。

大切な人の気持ちに、気づいてあげてほしいと思うのでした。

おしまい。

※家庭内で相手の不機嫌や無視などに悩まれている方へ。

不機嫌な態度がすべてDVに当たるわけではありませんが、
精神的な圧迫が続く場合には、公的な相談窓口に相談することもできます。

霧島市|DVに関する相談窓口

霧島市配偶者暴力相談支援センター
電話:0995-73-3128

【全国の相談窓口】

内閣府|DV相談ナビ・DV相談プラス

DV相談ナビ:#8008
DV相談プラス:0120-279-889

法務省|みんなの人権110番

電話:0570-003-110

相談することは、決して恥ずかしいことではありません。

これからの人生を、少しでも穏やかに過ごすために、
誰かに話してみることも、一つの方法なのだと思います。
人とのつながりを失うこと、そして年齢を重ねてからの孤独について、考えさせられる動画です。

出張や観光で霧島に来られた方で、
静かに過ごせる場所を探している方は、こちらもご覧ください。

PAGE TOP

静かに過ごせるスナックをお探しの方へ

はじめての方はこちら

店舗情報を見る

お問い合わせはこちら