鹿児島空港から鹿児島市内へ。
仙厳園を散策し、城山から桜島を望む。
その後は海沿いを走りながら指宿へ向かい、
翌日は知覧、そしてフェリーで桜島へ。
溶岩展望台からの景色に感動しながら、
錦江湾沿いを抜けて霧島温泉郷へ――。
これは、何十年も前に体験したツアーのコースです。
一方で、個人旅行では少し違う楽しみ方をしていました。
志布志に到着してから大隅半島をのんびり走り、
根占から小さなフェリーで指宿へ渡る。
翌朝は露天風呂から一日を始め、知覧を巡り、
鹿児島市内へ。
城山からの桜島に感動し、フェリーでうどんを食べ、
再び桜島へ渡って溶岩展望所へ。
垂水では足湯に浸かりながら桜島を眺め、
そのまま霧島温泉郷へ向かう――。
そんな旅もありました。
帰りの飛行機の時間ぎりぎりまで鹿児島を楽しみたい。
そんな思いから、最終日は霧島に泊まることが多かったのですが、
当時の私は、少しだけ物足りなさも感じていました。
ホテルで過ごす夜が、どこか静かすぎてしまって。
タクシーの運転手さんに教えていただいたお店へ出かけ、
旅の最後の夜を過ごすことも多かったのです。
今思えば、
鹿児島を最後まで味わい尽くしたかったのかもしれません。
そして、今になって思うのです。
もしあの頃、
「国分」という街を知っていたら――と。
観光地とは少し違う、
日常に近い鹿児島。
地元の方の鹿児島弁や、
自然なあたたかさで迎えてくれる空気。
ホテルや旅館では感じることのできない、
“普段の鹿児島に触れる時間”。
それもまた、旅の大切な思い出になるのだと思います。
霧島に宿泊される方は多いと思いますが、
旅の最後の夜をどう過ごすかで、その旅の印象は変わります。
静かに温泉で過ごす夜も素敵ですが、
少しだけ街へ出てみるのもおすすめです。
小さな街を歩きながら、
ふと立ち寄ったお店で過ごす時間。
グルメサイトには載っていない一軒が、
忘れられない思い出になることもあります。
地元のお客様と同じ空間で、
同じ時間を過ごしながら一緒に乾杯する。
そんな夜も、きっと旅の楽しみのひとつです。
そしてその時間が、
翌日からまた笑顔で過ごせる力になってくれる。
鹿児島の旅の始まりも終わりも霧島市。
その中で、
「また来たい」と思える時間が生まれたなら――
国分で過ごす夜も、
そのひとつになれたら嬉しいです。


