独り言 Ⅱ

毎日でも利用できるような価格でありながら、より良いサービスをご提供したいという私たちの考えは理想のようなものだったというお話を前回させていただきました。

当時、お店はそれなりに繁盛していましたし、その意味ではスタイルを変える必要はなかったのですが、多くの方にご利用いただくことは私たちの体力的な問題もありましたし、その中でサービスの質を上げていきたいという思いも強くありましたので500円の値上げをさせていただきました。

その他、夜のお仕事の経験の長い方から『いくらなんでもこれでは安すぎますよ』というアドバイスもあり、ビールやウイスキーの販売に加え、キャストドリンクをいただくなど、キャッシュポイントを設けたのはこの頃から。
当時はビールはカラオケの景品としていたことから売り上げにはなりませんし、ボトルの販売もしていませんでしたし、キャストドリンクはお客様の負担になるとの理由からお断りをさせていただいていましたので、この方からすると、異様に感じられたことと思います。😅

値上げをしたこともそうだったと思いますし、オープンから2年が過ぎたことでお客様からも飽きらつつあったのだと思います。
この辺りからお客様のご利用は減ることになりましたが、月間の売上は値上げをする前よりも少し落ちた程度。
心身に係る負担はうんと軽くなったと喜んだことを覚えています。😊

より良い時間をお過ごしいただきたいという思いは開業当初からの思い続けてきたことですが、当時はサービスよりも価格を重視される方に多くご利用いただいていたということだったと思います。

備品を壊されることもありましたし、こっそり持ち帰られる方もいらっしゃいました。
『このボールペンをくれればまた来てやる』そんな方がいらっしゃったことは今では懐かしいお話。😅

もっと大変なこともありましたが、この時学んだことは『低料金のお店を運営することは苦労が絶えない』ということでした。

ですので、500円の値上げは売上よりも、よりよい夜を作るうえで必要なことだとぼんやり理解できたのもこの頃だったと思います。

値上げをさせていただいたことでトラブルは少なくなりましたが、次に問題だと感じたのがスタッフの人数でした。

それまでは価値よりも価格を優先される方のご利用が多かったことはお話をさせていただいた通りですが、値上げをしたことで価値を大切にされる方のご利用が増え始めてきたんですね。

これはコロナの一年ほど前のことでしたが、週末など、多くのご利用があってもスタッフは2~3名。
みんな頑張ってくれていましたが、接客ということでは全くダメで、一人でお越しのお客様を長時間お待たせするようなことも度々でしたが、接客できなければキャストドリンクをいただくことはありませんので、価格と価値のバランスはとれていると自分自身に言い聞かせるようにして問題の先送りをしていたと思うのです。

当時が一番中途半端な状態だったと反省している部分。
『会話を楽しみたい』と考えるお客様に対して、その日の利用状況によってそれが叶わない日もあることは、行ってみないと分かりませんし、後からお客様が来られることでそれが叶わなくなってしまうです訳から、楽しくないお店に分類されても、手探り状態の私たちには仕方ないと諦めるよりほかはありませんでした。😭

問題の先送りと書かせていただきましたが、ちづるはれを許さない方針ですが、誰でもどんな人でも良いから採用すればよいというものではありませんものね。

当時も求人募集はしていましたが、私たちの求める人との出会いはなかなか難しく、それは今でもそうですが、縁のようなものということを感じています。

少しそれてしまいましたが、よりよい夜は退屈であってはいけないということで増員を考えたのですが、良い子がきてくれた!と私たちは大歓迎でもお客様の立場に立って見てみると、消極的過ぎれば良い接客はできませんし、よりよい夜は単なるキャッチフレーズというのでしょうか。 スローガンになってしまいますものね。

といこうとで、これはコロナの頃のお話ですが、今考えると、とても苦しかったコロナ禍は私たちの成長にとってとてもとても必要な時間だったと感じているのですが、そのお話は次の機会にさせていただこうと思います。😊

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