独り言 Ⅳ

深夜営業開始まであと4日。

どんどんズレて大切なことをお話できないまま時間だけが過ぎていますが、
数年ぶりにご来店下さいましたお客様のお話をさせていただこうと思います。

お店から1時間ほど離れた場所にお住まいのそのお客様。
会社の飲み会などで国分に来ることがある時には、必ずと言って良いほどちづるへお立ち寄り下さいます。

『ここのカラオケボックスが一番いいよ!』といつもお褒めのお言葉をくださると同時に料金についてご不満を漏らされるんですね。😅

コロナのこともあり、ちづるのご利用はなくなってしまいましたが、先日 数年ぶりにちづるへお越し下さり、その際も料金に対するご不満を仰られ、以前のような低料金にならないものかとのご相談を受けました。

飲んで、歌って、2500円の開業当初からのご縁ですので、3~4倍に値上がりしたことがお気に召さないご様子。

居酒屋などの飲み放題プランでは『元を取った!』とお話をされるくらいの方ですから、そうお感じになられることは仕方ありませんし、ハッキリ仰っていただけることは改善点を知るうえでも大切なこと。

ところで。
お客様の立場であれば料金は安い方が良いと思いますが、この高い、安いという感覚は単にお財布から出ていくお金のことだけを考えた場合、確かにそうなのですが、料金以外の価値を感じることも大切なことだと思うのです。

ですので、『サービスなどは要らないから、お財布から出ていくお金はできるだけ抑えたい。』このような方の場合、ちづるのご利用はお勧めできないと考えています。

先ほどのお客様は一見、そのような考えをお持ちのようにも見えるのですが、価値も大切にされることからちづるをご利用下さっているようです。

これも(グラス)お客が払っているんだろう😠

開業当初、そう仰られるお客様がいらっしゃいました。

当時は今のように切子ではありませんでしたが、デザイン性の高いグラスを使っていたことからそのように思われたのだと思います。

食器類なんかどうでも良いから安い方がお客のためなんだ。というお考えをお持ちのようでしたが、それはこの方の価値観。

私たちは多くのお店の中からお選びいただいてお越し下さったのですから、限られた予算の中でより良いものをご提供させていただきたいという思いもありましたので、この方の価値観を共有することが難しいんですね。

お客様も楽しくないでしょうし、私たちもお楽しみいただけないのでは意味がありませんものね。

しばらくご利用下さいましたが、縁がなくなってしまいました。 残念。😭

さて、この高い、安い。というお話。
以前から書かせていただこうと思っていたお話ですが、値上げは私たち個人の利益を増やしたいという思いによるものではありません。

コロナの影響からボロボロになったちづる丸の修復をしていきたいとは考えていますが、個人的に何かしたいこともありませんし、欲しいものも特になくて、う~ん、あると言えば、お店を安定させたいということくらいでしょうか。

安定というのは、『不安なく、お店を運営していくこと』という意味ですが、これはちづる丸の修復作業と同時に進めて行かなくてはいけない難しい作業なのですが、お客様に価値をご提供させていただくことで、お力を貸していただくというのでしょうか。

ママが一人でお店の運営をすれば、お客様の負担を少なくすることはできると思うのですが、それではつまらないお店とお客様に分類されてしまうと思うのです。

開業当初、お酒が美味しくない。他店では刺身が酒の肴として出てきた。
カラオケの音響が良くない。というように他店と比較されることも多くありましたし、なんだブスじゃねーか。😭
これはそれぞれの好みもありますので、それは良いのですが、お客様から出された問題をひとつひとつ解決していこうとすると、どうしてもコストが嵩んでしまうんですね。

もう一つ感じたことですが、『ここはお客さんの質が良いよね』と仰っていただけるお客様が増えてきた理由です。


それはリンクに書かせていただいたようなことが少なくなったことによるのかも知れません。
乱暴な話ですが、価値を無視して料金だけを上げた場合であっても利用される方の質は上がる傾向にあるようにも感じています。

なぜ「他店より1円高い」のに繁盛したのか…
 ガソリンスタンド業界を驚かせた「2軸思考」という競争戦略 
マックと共存しているモスバーガーと同じ

これはお店を運営していく中での経験ですが、価値を無視して値上げを続けていけばお店はダメになってしまいますし、私たちの考える良い夜とは全く違うものになってしまいますので、価格を上げた分、価値も同時に上げることが必要だと思うのです。
ちづるは価値を上げてから価格を上げることだと考えていますが、価値観は人それぞれですので価格と価値の釣り合いは価値の幅を広げて、高めておく必要がありますので、お客様から見た場合、単に値上がりしたと感じられることがあるかも知れません。

コロナに区切りが付いた5月8日以降、ハウスボトルを無名のものから三岳へ変更をさせていただきましたが、二次会利用が多いということもあり、お気づきになられたお客様は一人もいらっしゃいませんでした。😅

冒頭のお客様もご説明をさせていただくまでお気づきにはなられませんでしたが、だからと言って以前のままで良いかと言えば、それで良いのかも知れませんが、コロナ禍をお支えくださいましたお客様に少しでも良いものをご提供させていただきたいという私たちの強い思いもありましたので、そのように変更をさせていただきました。

食器等の見直しも都度行ってきましたが、これらは利益を少なくさせることですぐに実現できた訳ですが、接客係の採用は少ない利益の中で賄うことはできないんですね。

それまで夜のお仕事の報酬の相場を見ながら募集をしていましたが、それでは良い接客係を得ることは難しいんですね。

とりあえず、お客様の前にいてくれれば良いということであれば、ほんの少しだけ価値は上がるでしょうが、お客様がお感じになられる価値以上にご負担が増えてしまうことになってしまい、それでは意味がありませんものね。

ですので、今回の募集は採用の条件をより厳しくして行いましたが、、、
またまた長くなってしまいましたし、スタッフのことを皆さんに知っていただきたいという思いもありますので、そのお話は次の機会にさせていただこうと思います。😊

もう少し。
冒頭のお客様ですが、お会計の伝票を険しい表情で数秒間。
『楽しかったからいいじゃん!😊』と満面の笑み。
〇日に国分に来るからその時に寄るね。と言い残してお帰りになられました。🙌

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