負け組のちづるが考えること。

機械式の時計のようなもの。
車のようなものだと思うのはちづるというお店の店舗運営のこと。

ちづるというお店は小さな部品が集まってできる工業製品のようなイメージをしていていますから、部品の精度は高いもので構成させていたい。

これは私たちが目指すものですが、お客様にはそのことで『楽しかった!』と仰っていただきたいと考えています。

ですから、お客様と一緒にお酒を飲んで楽しく。というのはお友達ということであれば叶うのでしょうが、私たちは社交飲食店というお店の立場ですものね。

『お酒なんかにのまれない!』と頑張ってみたところで、交通事故などでは判断が大きく鈍ることが知られていることのようにお客様に粗相をすることがあるかも知れない。

年末ということもあって好き放題を書いていますが、この世の中、お酒を飲みながらお仕事をする業種があるかといえば、夜の世界ではみられても、一般的なお仕事にはないですものね。

ちづるではスタッフの飲酒を厳しく制限していますが、クレームを頂戴したのはこの半年でたったひとつ。

大半のお客様には大変好意的に受け取っていただいています。
以前『お酒を飲んでないと酔っぱらいの相手なんてできない!』と言っていた人もいて、気持ちとしては分からなくもありませんでしたが、これはお店の考え方とお客様の質によると思うのです。

私たちが美の対象、恋愛の対象とは全く無縁ということもあると思いますが、お店の考え方がお客様をその気にさせて売り上げを作るというようなことですと、お客様によっては勘違いをされることもあり、お互いの不幸に繋がると思うのです。

以前、『俺がこれまでどれだけ通ったか分かるか!』と大声を張り上げて、そこの店主を叱っていた光景を見たことがありますが、こういうことだと思うんですね。

お店としての価値をどこに置くか。ということだと思いますが、私たちにはその対象でありませんし、そうした営業方法で売り上げを作ることも考えていませんから、ここはきちんとやりましょうよ。ということですが、私たちのような考え方はこの世界。 なかなか受け入れていただけないもので、ちづるは閑古鳥に鳴かされることが多いのですが、その中で良かったことは成熟した大人の方に愛していただけるということです。😊

コロナの4年、コロナの分類変更から約半年。
いつ廃業のお知らせをすることになるんだろうと心配をした毎日。

12月。
繁忙期で忙しくなるはず!の思いも完全に裏切られてしまいましたが、新しい年を迎えさせていただけるのはお支えを下さいましたお客様のおかげによるもの。

スタッフの誕生日や周年、その他、何らかの名目でイベントを行うことで、これまでのような苦労をすることなく、もう少し簡単というか、楽に売り上げを作ることができたかも知れません。

スタッフの飲酒もそうですが、お客様と楽しく飲んで賑やかにすれば良かったかも知れませんが、それは思うだけのことで、実際にやってみれば今よりも悪くなってしまったと思うのです。

ですので接客と接遇ということを大切にしてきましたが、それは場末にあって場末感満載ではお客様をお迎えさせていただく上で失礼だと考えるからのことで、わざわざお運びを下さるのですから、どこよりも良い接客と接遇を以てお出迎えをさせていただかなくてはいけないと思うと、私たちがお酒を飲んでお気楽にしていてはその実現をさせることはできませんものね。

それともう一つは『温かさ』だと思います。
ちづるは高級店ではありませんし、そこを目指してもいません。

目指しているのは上質ということですが、それだけでお客様にお支えをいただくことができたのかと言えば、そうではないように思うのです。

ちづるをご贔屓下さるお客様にはお感じをいただけているものと思いますが、ママの天真爛漫さと駆け引きのない温かさとでもいうのでしょうか。😊

これを営業という方もいらっしゃるようですが、営業だけでは続けることはできないと思うのです。

明け方に休むことも多いママ。
『これからの時期、冷たいご飯じゃ寂しいものね』と朝からお弁当を作ってお昼に間に合うようお届けに行っていますが、一切手を抜かないんですね。
間違っても前日に消費することのできなかった食材やお料理を詰めることなどはありません。

コンビニで買ったものをお届けをすることも出来ると思いますし、しないというか、できないという人もいると思いますが、ニコニコしながらお弁当を作る姿をずっと間近で見てきた私にはそうでないことはよく分かります。

お弁当以外のこともそうですが、ママはとにかく温かいんですね。
子供の頃の苦労の記憶が彼女を動かしていると思うのですが、こうした温かさもご贔屓様にはきっと伝わっていると。そう思うのです。

温かさと明るさを備えたママ。

接客と接遇というのはコロナ禍で見えたことで、テクニック的なことですから、これだけではダメで、温かさと明るさが加わることで、ちづるはお客様にお支えをいただくことができたと思うのです。
本当にありがとうございます。🙇‍♀️

コロナの分類変更後、多くのお客様にご利用をいただくことができ、どうにか年を越すことができそうです。

12月、5年ぶりだよ!とお顔をお見せくださるお客様も多く、忘れられていなかったことを嬉しく感じています。

ちづるはコロナ禍の4年間で内装など、小さなことばかりですがお客様により良い時間をお過ごしいただけるよう工夫と改善。

これまで以上にお客様にご満足をいただける環境づくりを続けて参りましたので、新しい年はぜひ生まれ変わったちづるでお過ごしをいただけると嬉しく思います。

一年間 本当に本当にありがとうございました。🙇‍♀️

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