「余計なことは喋らない。」鹿児島で暮らして10年、少し分かってきたこと

余計なことは喋らない。

そんな教えがあったのだと思います。
鹿児島に来てから、これまで似たようなお話をたくさん伺いましたが、
鹿児島に古くからある教えのようなものがあるようです。

私より若い知人男性ですが、
「謝ったら、負けたことになるから、絶対に謝らない。」
「謝ったら負けたことになる。そう教えられて育ってきた。」

だなんて。
そうしたものって、大人になっても消えないものなのでしょうね。

これは鹿児島の男性、
特に私たちの世代以前の方に強く見られる傾向で、
ご本人もそれを自覚されていらっしゃるよう…

もちろん、すべての人ということではありません。

人づきあいも上手で、素直に気持ちを言葉にできる方もいらっしゃいますが、
私がお付き合いをさせていただいてきた経験からすると、
余計なことは喋らないという方が多かったように思うんですね。

ちょいカラサロンでは、ご主人を亡くされた方も多くいらっしゃいます。
そんな皆さんのお話を聞いていると、ご主人様のことを振り返って、
「鹿児島の男はダメだよ」と笑いながら言われることがあります。

今とはずいぶん違う時代です。
当時の夫婦や家族、男女のあり方というのは、
今とは違うものだったのでしょう。

今の現役世代に感じることはあまりありませんが、
それでも、昔ながらの鹿児島の考え方が残るご家庭で育った方には、
そうした傾向を感じることもあります。

地元の方同士であれば、お互いに分かっていることなのかもしれませんが、
今は、出張や観光などで鹿児島に来られる方もいらっしゃいますし、
移住してこられる方も増えていますからね。

昔から当たり前だったことが、
外から来た人には違う意味に受け取られたり、
誤解されたりすることもあるのでは。ということと、

地元の方であっても、
理解はできるけれど、ついていくのが大変…
そんなことを思われる方は少なくないようです。

長年、看護や介護に従事されていた方とのお話で知ったことですが、
鹿児島の男性は「人に弱いところを見せたくない」「人の世話にはなりたくない」
「自分のことは自分でする」そうした気持ちの強い方もいらっしゃるそうで、

それ自体が悪いことではないと思います。

長い人生を自分の力で生きてこられた方にとって、
そうした生き方を大切にしてきたことは、よく分かるんですけれどね。

ただ、看護や介護が必要になったときには、
その気持ちが、周りからの手助けを受け入れる難しさにつながることもあるそうで、
このお仕事を通して感じるのは、似たようなことなんですね。

素直に気持ちを伝えることが苦手というか、
気恥ずかしさということなのだと思いますが、
それができない…

ママがお料理をお出ししても、
素直に「ありがとう」と言ってくださる方は、意外と少ないんですね。

そんな傾向が強く出ていると感じるのが、
自分より年下の人からしてもらったときのことで、
素直に気持ちを伝えることができないようです。

だからといって、
感謝していないということではないんだと思います。

謝ることも、感謝することも、
自分の気持ちを相手に見せるという意味では、似ているところがあるのかもしれません。

本当はありがたいと思っている。
でも、それを「ありがとう」と言葉にするのが難しいだけのことで、
特に自分より年齢が下の人や、
昔でいう上下関係の中で自分より下の立場とされていた人に何かをしてもらったとき、
その一言がなかなか出てこないのかも知れないですね。

そう思えるようになるまで10年…

それまでは、ちゃんとお礼も言えないなんて。

そんなことを感じたこともありましたが、
そんな中でも、「表に出してはいけない」と教えられてきたような気持ちを、
素直に表せる人もいて、

それは、これからの時代、
とてもとても大切なことだと思うのです。

今日はここまで。
次回は、そんなお話を書かせていただこうと思います。

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