スナック千鶴物語 第4話
霧島市国分「スナック千鶴(現在のちづる)」の実話をもとにした物語です。
第4話|オープン初日の混沌|スナック千鶴物語
オープン当日は、無料ご招待ということもあり、
開店から閉店までお客様でいっぱいになりました。
飲食関係のお仕事も、接客も初めての私たちにとっては、
まさにてんてこ舞い。
目の回るような忙しさでした。
グラスはすぐに足りなくなり、
洗い物は山のように積み上がっていきます。
思っていた以上に多くのお客様にお越しいただけたことは、
とても嬉しいことでしたが、
中には少し行き過ぎてしまう方もいらっしゃいました。
店内で大きな声を上げたり、
踊り出す方が現れ、その後ろに列ができて、
気がつけば他のお客様まで一緒に踊り始めるような場面もありました。
楽しさが過ぎてしまったのでしょう。
グラスを強くぶつけて乾杯されたり、
飲みきれないほどのビールを注文されたり。
このままではお店が壊れてしまうのではないか――
大げさではなく、そんな思いが頭をよぎったオープン初日でした。
これがあと二日も続くと思うと、
この先、本当にやっていけるのだろうか。
そんな不安を抱えながら、
私たちはその夜を終えました。
それでも、この日がすべての始まりだったのだと思います。
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