霧島市国分のスナックバー「ちづる」は、
いわゆる“賑やかな社交場”とは少し違うのかもしれません。
スナックというと、
隣のお客さん同士が仲良くなる
みんなで盛り上がる
初対面でも一緒に歌う
そんなイメージを持たれることがあります。

もちろん、それもスナックの魅力の一つだと思います。
けれど「ちづる」に来られる方を見ていると、
少し違う空気を感じることがあります。
誰かと積極的に交流したいというより、
「今日は自分の話を聞いてほしい」
そんな気持ちで来られている方が多いように感じるのです。
仕事のこと。
家庭のこと。
誰にも言えなかったこと。
ただ何となく心に溜まっていたこと。
それを少し話して、歌って、静かに帰っていく。
そんな夜があります。
だから「ちづる」では、
無理にお客さん同士を繋げようとはしていません。
もちろん、隣に座った方への気遣いはあります。
失礼にならないように、穏やかに会話を交わすこともあります。
でも本当は、
「今日は自分だけの時間として過ごしたい」
と思っている方も多いのではないかと感じています。
ちづるは、ママと私の二人でやっています。
なので、一人のお客様に対して、
二人で話を聞けることがあります。
それは、ある意味ではとても贅沢な時間なのかもしれません。
もちろん、店として考えれば、
効率の良い形ではありません。
少人数で、静かで、
回転も早くない店です。
ですがその分、
一人ひとりのお客様と、
ゆっくり向き合える時間があります。
私たちが提供しているのは、
単なる「お酒の量」ではなく、
落ち着ける空気。
気を遣わなくていい時間。
安心して話せる夜。
なのだと思っています。

時々、お客様が
「今日は静かだね」
「お客さん来ないね」
と心配してくださることがあります。
でもその一方で、
どこか安心されているようにも感じます。
混みすぎず、騒がしすぎず、
今日は自分の時間として過ごせる。
そんな夜を、
本当は少し心地よく感じておられるのかもしれません。
もし途中で他のお客様が来られても、
ママか私のどちらかが接客に入れるので、
完全な貸し切りではなくても、
どこか「自分だけの空間」に近い感覚を保てる。
それも、今の「ちづる」の空気を作っている気がします。
ただ、そうした時間は、お客様と私たちの距離を少しずつ縮めてくれます。
何度か同じ夜を過ごすうちに、少しずつ安心して話せるようになる。
そんな関係を築いていけることを、私たちは嬉しく思っています。
お店とお客様というより、もう少しだけ近い関係になっていくことがあります。
家族ほど近すぎず、でも他人ほど遠くない。
そんな距離感の心地よさが、「ちづる」らしさなのかもしれません。
そして、私たちのことを少しずつ知っていただく中で、「大人の遠足」など、お店の外でご一緒する機会が生まれることもあります。
店の中とはまた少し違う時間を共有できることを、私たちも嬉しく思っています。
週末など、時折にぎやかな夜もありますが、平日でしたら、比較的のんびりとお過ごしいただけると思います。
たくさんの人が集まる店ではないかもしれません。
けれど、
「今日は静かに過ごしたい」
そんな夜に思い出していただける場所であれたらと思っています。
もちろん、
初めての方でも、
肩肘張らずに普通に過ごしていただけます。
静かだからといって、
堅苦しい店ではありませんので、
どうぞ気軽にお越しください。

国分の路地裏で、
今日も小さな灯りをつけています。
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