スナック千鶴物語 第14話
霧島市国分「スナック千鶴(現在のちづる)」の実話をもとにした物語です。
第14話|少しずつ変わっていった店の空気|スナック千鶴物語
同窓会のような賑わいは、
少しずつ落ち着いていきました。
けれど、
当時、毎日のように通ってくださっていたお客様は、
その後も「千鶴」を自分の居場所のように感じ、
通い続けてくださいました。
ただ、
その存在感は、
次第に店の空気にも影響を与えていきました。
新しい店が出来たことも、
理由のひとつだったと思います。
ですがそれ以上に、
「千鶴」という店に対して、
少し誤解をしたまま来店される方も、
増えていったように思います。
「ママと特別な距離になれる店」
そんなイメージを、
持たれていたのかもしれません。
実際、この頃から、
過度なスキンシップを取ろうとしたり、
必要以上に特別な関係を求められる方も、
増えていきました。
カウンターには、
どこか張り詰めた空気が流れ、
お客様同士の間にも、
妙な競争心のようなものが漂うようになっていました。
私たちも、
どう対応すれば良いのか分からず、
店の空気は少しずつ変わっていきます。
そして、その中心には、
当時、毎日のように通ってくださっていたお客様の存在が、
あったように思います。
毎日のように通ってくださっていたこともあり、
周囲からは、
「特別な関係なのでは」
と見られていたのかもしれません。
彼自身は、
とても楽しそうに過ごされていました。
けれど、
その強い存在感や、
牽制するような雰囲気に、
居心地の悪さを感じるお客様も、
少なくありませんでした。
気付けば、
以前のように気軽に立ち寄ってくださっていたお客様の姿は、
少しずつ減っていったのです。
私たちも流れを変えることが出来ないまま、
店は少しずつ、
良くない方向へ進んでいくのでした。
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